ソーラーパネルで発電した電気をためて使えば、キャンプがより楽しい。

「キャンプ・防災に役立つ! 初めてのポータブル電源&パネル」前編では、ポータブル電源とソーラーパネルの上手な使い方をお伝えしましたが、中編では、ポータブル電源とソーラーパネルのおすすめ6社のうち3社をご紹介します。

今回セレクトしたポータブル電源とソーラーパネルは数あるラインアップの中から、中堅クラス(400-600Wh/ワットアワー)のモデルを集めてみました。

このクラスは持ち運びができて、一般的な家電を使うには十分なスペックを備えています。また、ソーラーパネルを利用して追加充電する時に1〜2日でリカバリーすることから、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせとしては扱いやすいモデルです。

防災にもおすすめ!最強スペックを備えた「エナーボックス・スプラッシュプルーフ」

アウトドアでの利用を想定した機能性が特徴のソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせ。

ポータブル電源の性能を比較する際、その容量などに注目が集まりがちですが、LACITA(ラチタ)のエナーボックススプラッシュプルーフは、少し違ったアプローチで他社の追随を許さないアイテムとなっています。

その機能性とは防水です。アウトドアでの利用を考えると、雨などの水ぬれの心配が生じます。ポータブル電源は電子機器のため、水には弱い傾向にありますが、これは防水機能を備えてアウトドアに最適な仕様に。

雨の日は使わないという人でも、キャンプ場で朝露に見舞われたり、ドリンクをこぼしてしまったりなど、想定外のことが起きるものです。ポータブル電源のほとんどが水ぬれ厳禁なので、これなら精神的ストレスを感じることはありません。

出力・入力端子がシンプルにまとまり、コンパクトなボディに容量444Whのバッテリーを組み込んだ。

ポータブル電源のボクシーなスタイルが目を引き、ソーラーパネルの収納スタイルも秀逸です。レザーのハンドルが取り付けられ、カジュアルなブリーフバッグのようです。

ソーラーパネル表面は600デニールのポリエステル素材が採用されていて、雨はもちろんのこと埃などにも強いのが特徴です。アウトドアでの利用を考えたスペックになっています。

コンパクトなサイズですが、ソーラーパネル最大出力は81W。晴れた日であれば、空っぽになったエナーボックス・スプラッシュプルーフを5時間で約60%の充電量まで復活できます。

1日中晴れている日ばかりではないことを踏まえると、実際の利用時間ともいえる5時間で容量の半分以上が復活できるのは、心強いスペック。ソーラーパネルの付け足し充電で、アウトドアでも問題なく電気を使えるでしょう。

https://shop.lacita.co.jp/

リチウムイオン・ポータブル電源の先駆者Jackeryのお手軽電源システム!「Jackeryポータブル電源400&SolarSaga100」

ソーラーパネル、ポータブル電源を自分のスタイルに合わせてチョイスできるラインナップ。

アメリカを発祥とするJackery(ジャクリ)は、世界で初めてリチウムイオンのポータブル電源を開発したメーカーです。

ジャケットとバッテリーを組み合わせたブランド名「Jackery」には、「まるで身に着けるように、バッテリーを簡単に使えるようにしたい」という意味が込められているそうです。

このコンセプトに基づき、使う人のライフスタイルに合わせて選べるよう、いろいろなサイズやスペックをそろえています。

今回紹介するモデルは、その中でも軽量でコンパクトなサイズのポータブル電源400というタイプ。容量は400Wh(ワットアワー)、定格出力(安定して出力し続けられる電力の量)200Wですが、瞬間最大出力は400Wまで出せるので、ちょっとした家電も利用できる十分なスペックです。

シンプルなボディに大型液晶ディスプレイを装備したコンパクト設計で扱いやすい。

コンパクトなボディサイズですが、いろいろな種類の出力端子を装備しています。もちろんソーラーパネルを接続でき、ソーラーパネルのサイズも用途やライフスタイルに合わせて選べます。

電気容量400Whとは、ソーラーパネルで充電しやすい容量といえます。アウトドアフィールドで8時間など連続して充電することは困難なため、コンパクトなバッテリー容量で繰り返し充電する方が現実的です。

ソーラーパネル出力100Wタイプを組み合わせると、快晴ならば約7.5時間で満充電します。ということは半分の4時間弱で50%以上が充電できるので、夜間使った電気を昼間の太陽で補う程度であれば、安心して電気を利用できる組み合わせとなるでしょう。

https://www.jackery.jp/

デザイン性を追求した高スペックポータブル電源「PowerArQ2 ポータブル電源 500Wh Smart Tap」

カラーバリエーション豊富なラインアップにおしゃれなソーラーパネルまでそろえたPowerArQ2 。

その丸みのあるかわいい見た目から、デザインで選ぶというユーザーもいるようです。その上、スペックが高いのも魅力です。

パワーアークのシリーズには他にもいろいろなサイズがあります。しかし、この500Whぐらいのサイズは、電気容量、本体重量が扱い安く、価格もリーズナブルなのでセレクトしました。

このモデルはハンドルが折り畳み式で、ポータブル電源本体を重ねることができる仕様です。防災製品の推奨品に認められ、ストックがしやすいメリットもあります。

上部のフラット面でスマホのワイヤレス充電ができるようになっていて、手間なく気軽に充電できるが便利です。

スッキリとした印象のフロントデザイン。裏側にLEDライトを装備している。

フロントパネルには、いろいろな出力端子を装備しています。急速充電が可能な最大出力45WのUSB Type-C出力がある(フロントパネル左下)ので、急いでスマホやノートPCなどを充電したい時に便利です。

他のポータブル電源と同様にあらゆる方法で充電でき、車のシガーソケット、自宅のACアダプター、ソーラーパネルに対応しています。

ソーラーパネルは最大出力210Wモデルと120Wモデルが用あり、どちらも折りたたみ式です。持ち運びに便利なレザーのハンドルが取り付けられ、ポータブル電源のデザインにマッチしたおしゃれなデザインになっています。

ソーラーパネルまでデザイン性を追求しているため、パネルも併せて備えておきたくなります。

https://powerarq.com/

\セレクトしました!/

渡邉圭史(わたなべ・けいし)

アウトドアメーカー、出版社をへてフリーの編集者・ライターになり、アウトドア、クルマ、キャンピングカーの記事を発信。旅をしながら取材をするスタイルで、全国各地を飛び回っている。